バル・ボ
ニーの訓練センターを視察。
訓練を「楽しむ」とゆう事は、どうゆう事なのであろうか?
バルのトレーニングセンターでの様子を見学し、
一番深く心に印象付けられた自分自身への問いかけだ。
その素晴しい環境のグランドや 多くの優秀で有能なスタッフ達の事は
事前に容易に想像する事は出来るし、実際正にその通りなのだ。
しかし訓練を「楽しむ」とゆう主観的なこの感情の具体的な実態は、
その現場で実際の空気をじかに肌で感じ、初めて理解する事ができる。
「楽しい」と感じるその感情は人それぞれに微妙に異なるだろう、また
様々な国によっても国民性と言う言葉が表す様に異なるかもしれない?
歴史や文化、風土により、その捉え方も感じ方も
違っていて当然と言いばそうなのだ。
様々なトレーニングや、デモンストレーションを
バルの説明を聞きながら見学する。
やはり、我々日本人が「楽しい」と思っているであろう「楽しさ」とは
異なる「楽しさ」を彼らはエンジョイしているのがよく分かる。
例えば、我々日本人が海外から見学に来られたお客様の前で
デモンストレーションを披露すると仮定した場合、
自分たちの日頃の、頑張った訓練の集大成を披露するために、
緊張と言う名のストレスと戦いながら思わず肩に力が入る。
見ている人達もその緊迫した空気に釣られて、
ついつい固唾を呑んでデモを見学、
見事全ての演技をやり終えたその時に、我々はその達成感と満足感に
浸りながらやっと肩の力を抜き「楽しさ」を噛み締める事だろう。
しかし私達が見学した彼らのデモンストレーションには
気合いの入った、張りつめた空気感など微塵も感じられない。
9匹の犬達で構成されたチームのメンバー達それぞれは、
演技が進行している今、その瞬間をリアルタイムで楽しみながら、
デモンストレーションそのものを、頑張らずエンジョイしているのだ。
それなりにミスも多くあるが、ハンドラー達の悪びれない
自然な笑顔が見学する私達の心を自然と暖かく和ませてくれる。
よい意味で、実に緊迫感の無い「ゆるい」穏やかな空気の中で
演技は展開され、そして終了する。
彼ら自身も「楽しい」し、それを見る私達も実に「楽しい」
思わず顔に微笑みが浮かぶ。
トレーニング自体の内容はK9クラブとなんら変わる所はない、
同じと言っても差し障りはない。
しかし、そのトレーニングにおいても良い意味で緊張感の無い
「ゆるい」穏やかな空気感は変わらない。
頑張らないで、力まないで、それぞれの今のレベルで
今のこのトレーニングの時間をマイペースで楽しんでいるのだ。
勤勉な日本人のストイックな一生懸命さでトライアルや赤組合格を
目指し頑張る姿とは異なる、ゆるく「楽しい」時が流れ、
穏やかな空気感と風景がそこには広がる。
みんな実にリラックスした、陽気で楽しげな笑顔が心に強く焼き付く。
頑張る事が好きな我々日本人には真似する事が出来ないかもしれない。
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バルの自宅でティータイム。
訓練センターから車で10分、バル・ボニー邸へ全員でおじゃまする。
スタッフも一緒に広いデッキテラスで楽しくティータイム、
憩いの一時を満喫する。
左の写真はバルとそのご主人、穏やかな素敵な笑顔が印象的だ。
ちなみに南半球のオーストラリア、今の季節は「冬」!
今年の冬は異様に気温が高い、これも地球温暖化の影響か?
みんな平気で半袖ですごす。
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シェパードのブリーダー訪問。
小林会長の愛犬リッキーと、石城トレーナーの愛犬キキ、
共にこの「カンテナー犬舎」でブリーディングされた
優秀なジャーマン・シェパードだ。
左の写真はオーナーであるMrs. ダイアン・バレンタイン。
クイーズランド州のジャーマン・シェパード協会の会長を務める。
広大な敷地のなか、清潔で行き届いた設備の犬舎は、
それだけでも十分信頼に足りる。
ちなみにゴールドコースト市街地では、600平米以下の宅地では
犬は1頭まで、600平米を超える宅地では2頭まで、
それ以上の頭数を飼う場合は市の許可が必要だ。
ゴールドコーストのプール付きの邸宅に住み、
「カンテナー犬舎」のジャーマンシェパードを飼い、
日曜日にはバル・ボニーの訓練センターでトレーニング。
トライアルを楽しむなどなど、
楽しげなかなわぬ夢は大いに膨らむが、現実は中々そうも行かない!
今日の出来事を振り返りつつ本日のスケジュールも滞り無く終了する。
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